農地転用

農地転用

農地とは耕作目的に供される土地を農地。​採草放牧地とは農地以外の土地で主として耕作または養畜事業のため採草または家畜の放牧の為に供される土地を言います。
言い換えれば畑や田んぼのイメージです。

※農地法でいう農地、採草放牧地の判断は現況主義(今どうなっているか)で判断されます。
※農地法による規制の対象となるのは農地と採草放牧地になります。

農地の取引を行う場合、全ての農地が転用許可もしくは届出の対象となります。
土地建物の場合は売買契約を締結し売買代金を支払い、所有権移転登記をすれば取引は完了いたしますが、農地の場合はこの流れに沿って手続きを完了するだけでは終わりません。

市町村、農業委員会への届出または許可が必要となってきます。
届出もしくは許可を受けないでした契約は、無効となるもしくは無効にはならないが工事の中止や原状回復命令が下ったり、罰金や懲役を受けることとなります。

では、どのような場合に罰則を受けることがあるのか、1つ具体例を踏まえてご説明します。

市街化調整区域(都市化を制限されており、原則家や建物を建設できない地域)に多数の方が無許可で農地を利用し、建物を建てて利用していたとします。

後日、違法建築物だと市から除去及び原状回復するよう言い渡された場合、皆が建てて利用しているから、農地で建設が禁止であることを知らなかったとしても言い逃れができず罰則を受けることになります。

なぜこのように農地の許可申請が厳格に取り扱われるのでしょうか。

農地の許可申請が厳しい理由として、農地は人に欠かせない食料を生産するのに必要だから大切に守らなければならないという趣旨のもと厳格なルールが制定されたからなのではと私は考えております。

農地転用の申請をする前にまずその該当する土地が転用できるものなのか、
申請の要件を満たしているか確認する必要がございます。
前述にて、農地法の適用を受ける農地について説明させて頂きましたが、
それとは別に所有する農地がどの区分に該当するのか確認する必要がございます。

相当期間(約10年以上)農業振興を推進する「農業振興地域制度」という法律があり、市町村がそれに基づいて定めた「農用地区域」があります。その区域内にある農地が該当します。

市街化調整区域内にある農地の中でも、以下のように特に良好な営農条件を1備えている農地が該当します。

  • 集団的(約10ヘクタール以上)に存在する農地で、高性能な農業機械による営農に適している
  • 農業公共投資(土地改良事業等)から8年以内である

以下のような良好な営農条件を備えている農地が該当します。

  • 集団的(約10ヘクタール以上)に存在する
  • 農業公共投資(土地改良事業等)の対象である
  • 高い生産力が認められる

以下のような駅から500メートル以内の距離にある等、市街化が見込まれる農地や生産性が低い農地が該当します。

  • 駅、市町村役場等の公共施設から近距離(500m以内)にある地域内にある
  • 街路が普遍的に配置されている地域内にある
  • 市街化の傾向が著しい区域に近接する区域内になる農地の区域で、その規模が10ha未満である

市街地区域内、または市街化傾向が著しい区域にある農地や生産性が低い農地が該当します。

  • 駅、市町村役場等の公共施設がら至近距離(300m以内)にある地域内にある
  • 都市計画法上の用途地域が定めらている区域内にある
  • 街区の面積に占める宅地化率40パーセント以上の区画内にある

手続きの種類

農地法3条許可申請

農地を農地のまま権利を移転したい場合はこちらの許可申請が必要となります。
(相続、法人の合併等は権利取得を知った時から10か月以内に届出となります)
市街化調整区域での3条許可申請を行う場合、申請許可に約1か月半要します

農地法4条許可申請

自分の農地を自分が宅地などに転用したい場合(自己転用)はこちらの許可申請が必要となります。
(市街化区域の場合は届出となります)
市街化区域での4条申請を行う場合、申請許可に約2営業日要し、市街化調整では約2か月要します。

農地法5条許可申請

自分の農地を宅地として他人に売ったり貸したりしたい場合など自分の農地を権利移動を伴って転用したい場合はこちらの手続きが必要となります。
(市街化区域の場合は届出となります)
5条申請を行う場合は4条と申請と同様、市街化区域では約2営業日要し、市街化調整区域では約2か月半要します。

農振地域地区除外申請

農業振興地域整備計画の農用地区域内に指定されている農地(青地)である場合に、 その区域から除外してもらう手続きのことです。この申請を農振地域地区除外申請(農振除外申請)といいます。
農地転用をしようとする農地が青地である場合は、農振地区域から除外された後でないと農地転用の申請を行うことができません。

農用地区内にある農地は生産性の高く優良なものとして農業団体から指定されている土地です。複数ある農地の中で一部の農地が宅地等に転用すると他の農地に影響が出る可能性あることから転用は原則不可とされています。

その為、除外申請の許可を受けるのには市町村、農業団体側の判断によって変わってきます。必ず除外の許可を受けられるわけではございませんので予めご了承ください。

料金表

農地転用以外の業務で料金を確認されたい場合は「料金表一覧」ページをご確認ください

3条申請

¥40,000~

4条申請

¥60,000~ 

5条申請

¥70,000~ 

転用届

¥30,000~

農業振興地域除外申請

別途見積もり

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